「公立中学校の休日の部活指導を民間スポーツ団体や地域の人材に委ねる」という方針が、スポーツ庁の有識者会議にて大筋で了承されました。また、これは来年度(2023年度)からの3年間で段階的に進める目標という内容。
移行の受け皿としては、地域スポーツクラブやプロスポーツチーム、大学などの団体が想定されていますが、外部人材を指導員とし、いわゆる「外部コーチ」を活用しているというケースは既にあります。
今後、教員以外の外部コーチを活用する事例は益々増加すると想定され、少子化で生徒数が減少している昨今、近隣校の生徒も合同で活動する事例も増えると考えられます。
部活顧問(教員)以外のコーチが介在すると、今度はパワハラやセクハラという別問題が出てくることは必定です。
また、既に聞こえている情報としては、部活顧問(教員)と外部コーチには指導に対する温度差があってコーチが思うように指導できないこともあり、部活顧問(教員)と外部コーチの相性も部活に影響すると考えられます。
そうなると、一旦、外部コーチが受けた場合でも、解雇されれば外部コーチ不在で休部になる可能性があるなど、上手く運営できるケースはそうは多くないと思います。
更には、同じ学校でも競技が異なると、うまく運営できている競技とそうでない競技が混在するなどで、結果的に部活顧問(教員)や教頭にかかる負担は変わらないようにも思います。
外部コーチをやりたい人はいると思いますが、もし依頼を受けても軽く受けない方が良いと私は思います。ほんと、教員という仕事は大変ですね。
<ご参考>
運動部活動改革(スポーツ庁)
中学部活の地域移行 受け皿や人材確保を柔軟に(2022/5/17 河北新報)
休日の中学部活、地域移行を スポ庁会議、提言案大筋了承(2022/5/31 産経新聞)
部活の地域移行、そのカタチは? 先行する白岡市に詳しく聞きました(2022/5/30 朝日新聞デジタル版)